フリオ・セサール・チャベスが、メキシコの英雄と呼ばれた理由

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前回の記事、ボクシング界における無敗の価値でも書きましたが、フリオ・セサール・チャベスのメキシコでの人気は本当に凄かったです。当時のメキシカンには他にも優秀な選手がいましたが、なぜチャベスだけがここまで英雄扱いされるのかを、個人的に検証してみようと思います。

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数々の記録が驚異的!


チャベスを語るうえで、真っ先に思いつくのは記録の凄さです。88連勝、3階級制覇、パウンド・フォー・パウンドの称号、そして、観客動員数13万人。

このなかで、やはり88連勝は現代ボクシングではもう記録を抜くのは無理な様な気がします。メキシコのボクシング界では、定期的にボクシングの試合があるってのも関係しているのかもしれませんね。

そして、観客動員数13万人。
これも今後、記録を抜くのは無理だと思います。
この、13万人を動員した、グレグ・ホーゲン戦、たしかWOWOW で生中継していたと思うのですが、私はリアルタイムで見ていました。海外のボクシングの規模の大きさを見せつけられました。ボクシングだけで、これだけの人数を集めることができるっていうことを感じたと同時に、やはりボクシングというスポーツは、世界的に凄い人気があるのだという事実を確信したイベントでありました。

メルドリック・テーラー戦での奇跡


ボクシングマニアはご存知だと思いますが、メルドリック・テーラーとの最初の試合、伝説の試合として語り継がれています。
1990年の3月17日、IBF王者メルドリック・テーラーとの統一戦。チャベスは68連勝中。
予想に反して、テーラーの技巧に苦しい展開が続く試合展開、最終12ラウンドの時点で判定はではテーラー有利。

KO勝ちでしか勝利のないチャベスですが、最後の最後までKOを諦めないチャベスに奇跡が。ラスト20秒でまさかのダウンを奪う。テーラーは立ち上がるが、レフェリーの判断で、ここで試合終了。KOタイムは2分58秒。
残り2秒でテーラーの勝利と同時に、チャベスの連勝ストップ。この試合でのレフェリーストップ、後に散々議論されるが、「試合の残り時間は関係ない。我々は選手が危険な状態であれば、タイムのかかわらず試合をストップする。」というレフェリーの声明は最もだと思いました。

この試合、チャベスの評価を上げました。判定で圧倒的な差がついた状態での最終ラウンド、最後まで諦めずに攻め続けた結果、奇跡の逆転KO勝ちが生まれました。
ファイターとしての、基本的な試合運び。どのような状態であろうと、常に前に出続けなければならないという教訓を全世界に知らしめた試合でした。

パーネル・ウイテカ戦での疑惑の判定


1993年9月10日、WBC世界ウェルター級王者のパーネル・ウィテカーとの試合。フルラウンドの末、判定は引き分け。
・・・ですが、私個人の意見ですが、この試合は負けていたと思います。
終始攻め続けたチャベスですが、ウィテカーのディフェンス技術は並大抵ではありません。現代のディフェンスマスター、フロイド・メイウェザーにも引けを取らないと思います。

ですが、過去にメルドリック・テーラーとの奇跡の逆転KOを知っている観客は、この試合でも最後にチャベスが何かしてくれると期待していたに違いありません。さらに、負けなしの連勝中のチャベス、観客、視聴者、実況をしていた解説の方、そしてメキシコのファン、誰もがチャベスを応援していましたし、誰もがチャベスの勝ちを信じていました。

その辺も少なくとも判定に影響したのか、判定は引き分け。

ですが、私個人としては、軽いパンチですが、常にチャベスの出鼻に的確に当てていたウィテカーの方が有利だったと思います。

 

ピークを過ぎた英雄


その後、チャベスはフランキー・ランドールに初黒星をつけられることになります。
が、この時点ですでにピークを越えていたように思います。
再戦でも負傷判定勝ちと、後味の悪い試合になりました。この頃のチャベスをリアルタイムで見ていましたが、全盛期のチャベスを知っている私は、どこか違和感を感じていました。

「チャベスはこんなもんじゃない、本当のチャベスはもっと凄い。」

当然、それ以降、私の知っている全盛期のチャベスは見ることができませんでした。
そして、若い世代のボクサーに負ける試合も多くなり、引退をすることになります。

それでも偉大な英雄、チャベス


後半、ネガティブな意見も述べましたが、それでも私はフリオ・セサール・チャベスが大好きです。世界のボクシングに興味を持った時代、カリスマとして世界の頂点に君臨していたチャベスは格好良かったです。
現代ボクシングでは珍しい、完全なファイター。それなのに負け知らずの連勝。
当時の海外のボクシング、超ド素人の私にとっては、憧れしかありませんでした。

今現在は、ボクシングの殿堂入り。
息子さんが親父の後を追うかのように頑張っています。
残りの人生、英雄という名誉に傷をつけずに、幸せな人生を送ってほしいと思います。

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