ボクシングと体重

body weight ボクシング

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山中選手とネリ選手のWBC世界バンタム級タイトルマッチが問題になっている。チャンピオンの軽量失格で王座を剥奪されたネリに対し、同級1位の山中がリベンジを果たすという構図の試合だ。
試合の結果としてはネリが2回KO勝ちで、WBC世界バンタム級タイトルは空位になったわけだが、ここでは細かい試合内容は語らずに、ボクシングと体重の関係を改めて考えてみようと思う。

 

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ボクシングの階級


 

ボクシングというスポーツは、全17階級で分けられている。
それぞれの階級で体重の制限があり、その体重の範囲内に入らなければならない。
では、なぜ階級で分けられているのか。お互い同じ条件で戦わせる為である。同じ体重であれば、背が高いく細い人もいれば、背は低いがガッシリした体形の人もいるが、基本的には体積は一緒になるはずですから、ほぼ同一条件での試合が可能になるわけです。

 

なぜ階級で分けるのか


 

階級で分けるのはなぜなのか。
それは、選手の安全が最優先だからです。
100kgの人と40kgの人がボクシングルールで戦っても結果は見えています。
体重の重い人の方がパンチ力はあるでしょうし、軽い人のパンチをくらっても、おそらくほとんど効かないでしょう。唯一軽い人が有利なのはスピードだけでしょう。もしかしたら足を使い逃げ回って、ペチペチ軽いパンチを当て続ければ、判定勝ちってのはあるかもしれませんね。

ですが、基本的には体重の重い人の方が有利なスポーツがボクシングです。
同じ体格の人からもらうパンチ、体重が2倍以上ある人からもらうパンチ、後者は時として殺人になってしまうかもしれません。

かつてのボクシングは、試合中、試合後に人が亡くなることがよくありました。
12ラウンド制、ラウンド間の1分間の休憩、倒れた後の10カウント、全ては選手の安全の為です。人が亡くなる事を減らし、スポーツとしてのボクシングを確立する為に設けられたルールです。階級別に体重を設けたのも、その一環です。

 

スポーツかお金か


 

同じ体重の相手との試合、ボクシングがスポーツとして確立されてきましたが、新たな問題が出てきています。
それが、体重超過問題です。

ほぼ同じ体重で試合を行うボクシングでは、どちらかが体重オーバーになった時点で試合が成立しません。ですが、チケットは完売、会場も満員、テレビ局の放送準備もOK。この状況で試合中止という選択肢は難しくなってしまっています。お金も絡んでくる問題ですので、本当に難しい問題です。
結局、体重オーバーでも試合を成立させてしまうのが、最近の傾向になりつつあります。
スポーツとしてのボクシングよりも、お金儲けとしてのボクシングになってしまっています。

当然、興行主目線で考えると、試合中止はとてつもない赤字に陥ってしまいます。それはわかります。
ですが、やはりボクシングはスポーツです。同じ条件で試合を行うのがあたりまえです。
今一度、選手の目線に立って、スポーツとしてのボクシングを見つめなおす時ではないでしょうか。

 

山中慎介選手、お疲れ様でした


 

山中選手と対戦したルイス・ネリは、当日の体重は4階級上だったそうです。
バンタム級は53.524kg以下、4階級上のライト級は61.235kg以下、単純に8kg上の選手と戦ったわけです。

今現在もこの試合はボクシングとして成立しているのかと、ネット上では様々な意見が出ています。ルイス・ネリへのファイトマネーも支払われずに凍結していると聞きます。結構大きな騒ぎになっているので、WBCはネリを無期限資格停止にすると発表しました。

ですが、無期限資格停止はWBCのみですので、WBA、IBF、WBOでは活動できます。
さらに、WBCはメキシコが本部です。これだけ世界中で大騒ぎになっている今回の試合。ルイス・ネリの無期限資格停止は火消しの為の発表のように思います。あれだけ好戦的なメキシカン、おそらく資格停止は騒動が収まったら解除されるでしょう。

体重超過に対する明確な罰則があるのはWBAだけだそうです。今回の騒動を機に、他の団体も罰則を含め考えなければならない問題です。今後のスポーツとしてのボクシングの発展の為にも、今一度体重超過問題を考えるきっかけになったはずです。

そして、山中慎介選手、本当にお疲れ様でした。
「神の左」で、数々の夢を見させてもらいました。
これからの第二の人生、充実することを期待しています。

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